転職活動を行っていると、転職サイトや転職エージェントから過去に応募した企業の案件を紹介されることがあります。
という疑問が湧く方もいらっしゃるかと思います。
結論から申し上げますと、一定の条件を満たしていれば再応募は可能です!
ただし、再応募が可能であっても、再応募にはメリットとデメリットが存在します。
また、再応募はタイミングも重要になります。
それでは、転職活動における再応募について解説していきます!
再応募の条件
まずは再応募の際に確認しておくべき条件は以下の3つです。
再応募の条件
- 採用企業のルール
- 転職エージェントのルール
- 自分のスキルアップの程度
再応募の条件① 採用企業のルール
採用企業が独自に再応募に関するルールを設定している場合があります。
わたしの経験上、数としては少ないですが、厳しいところでは再応募不可と記載されている求人票を見たことがあります。
また、前回の応募から1年から3年以内の再応募を受け付けない企業もあります。
ちなみにわたしが2度目の応募で内定を頂いたケースでは前回の応募から1年3か月空いていました。
ただし、企業によっては、ルールを設定していても、応募者のスキル・経験によっては柔軟に対応しているところもあります。
興味がある案件の場合は転職エージェントに再応募の可否を確認してみましょう。
再応募の条件② 転職エージェントのルール
採用企業のルールとは別に、転職エージェントが再応募のルールを設定している場合があります。
わたしのお付き合いさせて頂いているエージェントからは、
「1年以内に他の転職エージェントから応募した同ポジションへの再応募はサポートできない」、と言われることが多いです。
ただし、こちらに関しては求職者から転職サポートを依頼する書面を提出すれば可能になったケースもありました。
もし違う転職エージェントから再応募したい場合は、一度担当のキャリアコンサルタントに過去の経緯を伝えて相談してみることをおススメします。
なお、同時期に複数の転職エージェントから同じ求人案件に応募することはマナー違反になりますので絶対やめましょう。
また、前回の応募からどれだけ時間が経っているのか覚えていない場合もあると思います。応募履歴は念のため記録しておくようにしましょう。
ご参考までにわたしの転職活動記録を紹介させていただきます。
再応募の条件③ 自分のスキルアップの程度
前回応募時の評価が採用企業側に記録されている場合、前回見送りなったときからどれだけスキルと実績が積みあがっているかが重要になります。
前回応募時の反省を活かすとともに、企業が求める条件にどれだけフィット感が高まったか説明できるようにしましょう。
再応募に必要な準備
前回と同じ状態で応募しても前回同様に見送りになる可能性が高いです。前回以上の準備をおこなって再応募しましょう。
再応募に必要な準備① 前回応募時の振り返り
前回の応募時に転職エージェント経由で応募していた場合、ぜひ担当のキャリアコンサルタントからフィードバックをもらうようにしましょう。
わたしが見送りになった場合に応募企業からもらうフィードバックは以下のものが多いです。
見送りになったときのフィードバック
- スキル・経験不足
- 希望年収をオファーできない
- 他の候補者との相対評価(可能であればどういったポイントが劣っていたか確認)
- 企業文化へのフィット感
- 採用される部門の年齢構成
フィードバックをもらうことで再応募の際に効果的な対策を講じることができます。
再応募に必要な準備② 企業研究の深堀り
前回応募時にも企業研究を行っているかと思いますが、企業のビジネスは市場の変化によって日々進化しています。
従って応募企業の経営陣や採用部門の責任者が刷新されている場合もあります。
この場合、企業側が求める人物像が変わっている可能性があるので注意が必要です。
また、新しい商品・サービスがリリースされていたり、新しい領域に参入していることもあります。
最新の情報や前回応募時からの応募企業の活動をチェックしてみましょう。
一度その企業の選考を経験していることは、(さらに実際にその企業の社員と面接していること)は他の候補者に対するアドバンテージにもなり得ます。
再応募に必要な準備③ 職務経歴書・面接対策のアップデート
前回応募時から積み上げたスキル・実績を追加して職務経歴書と面接対策のアップデートをおこないます。
また、前回応募時のフィードバックを得ている場合は、企業側の前回応募時の懸念を払拭する必要もあります。
特に応募職種に関連するスキル・実績がある場合、それらを強調するようにしましょう。
なお、これまでの実績はSTAR面接の形式で説明できると効果的です。
STAR面接とは、応募者の実績を
S – Situation (状況)
T – Task (課題)
A – Action(行動)
R – Results (結果)
という構成で回答する手法です。
STAR面接についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
再応募に必要な準備④ 今回はあえて応募しない
前回の応募時から十分なスキル・経験が積み上げられていないと自己分析する場合、あえてこのタイミングでは応募しない、という判断もあり得ます。
自分のキャリアを長期目線で考えた場合、十分なスキル・経験がないまま再応募して、再度見送りという記録が企業側に残るデメリットになるこもあります。
転職エージェントから応募を勧められても、冷静に自己分析をし、キャリアアップを達成してから再チャレンジすることも検討してみましょう。
再応募で成功するコツ
再応募で成功するコツ
- 転職エージェント経由で応募する
- 今回の採用背景を把握する
- 前回応募時のマイナス点を払拭する
再応募で成功するコツ① 転職エージェント経由で応募する
転職エージェント経由で応募するメリットは色々ありますが、特に再応募に関してはそのメリットが大きいです。理由は以下の3つです。
転職エージェント経由で応募するメリット
- 今回の募集に関する採用背景を教えてもらえる
- 前回募集時の情報をもっていることがある
- 再応募時にこちらの意思をフォローしてもらえる
一度応募経験があることはメリットでもあり、デメリットでもあります。
選考過程において、採用企業側とコミュニケーションが取れる転職エージェントの存在は大きいと思います。
なお、わたしは前回応募時とは違う転職エージェントから再応募しました。
再応募時にサポートしてもらった転職エージェントは前回応募時の転職エージェントよりも採用担当者と密なコミュニケーションが取れていました。
従って、よりきめ細かいサポートを提供していただけました。
採用企業とのパイプが太い転職エージェントを活用して、少しでも選考の通過率を上げるようにしましょう。
採用企業とのパイプの太さは採用背景のヒアリング内容などから推察することができます。
再応募の成功のコツ② 今回の募集背景を把握する
前述のとおり、再応募は転職エージェントからおこなうようにし、今回の募集背景を把握する様にしましょう。
前任者の退職による補充なのか、増員なのかによっても企業側の採用意図や緊急度は異なります。
比較的大きな企業の場合、同じ部門でも細かく職務が分かれているため、前回とは違うスペックの候補者を求める場合もあります。
また、前回の募集時に採用した人材が、その会社にフィットできず退職した、というケースも考えられます。
この場合、採用企業が応募者に求めるスペックも変わる可能性があります。
企業側の現在の募集背景によって自分のアピールポイントを調整するようにしましょう。
わたしの場合、再応募の際には転職エージェントから、「前回の募集時は若手で考えていたが、今回は将来の幹部候補を検討している」という情報を事前に入手していました。
選考過程では幹部候補になり得るマネジメントスキルや経験を重点的にアピールするようにしていました。
再応募の成功のコツ③ 前回応募時のマイナス点をカバーする
前回応募時のフィードバックを入手していれば、再応募時には前回の懸念ポイントをカバーするようにしましょう。
前回応募時にあるスキルや実績が乏しいと判断されていた場合、その後今回の応募時までの積み上げや改善点をアピールすることが必要になります。
もし前回の応募時に企業文化へのフィット感が懸念された場合、面接でそれを払拭するようなエピソードを入れてみることをおススメします。
ミドル世代であるわたしの場合は、柔軟性やスピード感を懸念されることが多いです。
従って、これまでの経験企業やプロジェクトでこれらの懸念を払拭できるようなネタをいくつか準備するようにしています。
いちど見送りになった企業への再応募は可能?:まとめ
以上、今回の記事ではこの記事では転職活動における再応募について解説しました。
- 再応募の条件
- 再応募に必要な準備
- 再応募で成功するコツ
わたしはこれまで再応募を何度かおこなってきましたが、再応募の選考の通過率はそれほど高くなかったのが正直なところです。
見送りの理由にもよりますが、やはり企業側から一度見送りとなった判断を覆すには簡単ではない、という事だと考えています。
また、今回も前回の面接官と同じだった場合には難易度はより高くなるでしょう。
しかしながら、企業側の採用方針が前回募集時から変わって、チャンスが高まることもあります。
わたしの経験から、再応募で成功するコツは以下の3つです。
再応募で成功するコツ
- 転職エージェント経由で応募する
- 今回の採用背景を把握する
- 前回応募時のマイナス点を払拭する
実際にわたしは2度目の応募時には企業側の求める人物像に合致して内定に至りました。挑戦する価値はあると考えています。
わたしの場合は、転職エージェントのサポートや情報提供によって再応募の選考確率を上げることができました。
また、反対に再応募しても通過できる確率はかなり低い、と率直にアドバイスいただくこともあります。
今後のキャリアプランのためにも、無駄に採用企業に見送りの記録を残さないことも重要です。
転職エージェントとの付き合い方については以下の記事で詳しく解説しています。
最後まで読んでくださりありがとうございました!少しでもみなさんの転職活動の参考になれば幸いです!
筆者おすすめの転職エージェント
これまで転職10回の経験をもつ筆者のおすすめ転職エージェントを紹介します。
実際にわたしが登録して応募・面接のサポート、オファーの条件交渉などを行っていただいたエージェントになります。
これらの転職エージェントには40代以降になっても求人案件をご紹介いただいています。
それぞれ別の記事でも詳しく解説していますので、よかったらあわせてご覧ください。
MS-Japan(エムエスジャパン)
MS-Japanは管理部門の職種に特化した転職エージェントです。わたしは登録して10年以上になりますが、登録していて実感しているメリットは以下の5つです。
- キャリアアドバイザーの質が高い
- 優良な案件が多い
- 日系・外資系両方の案件を扱っている
- 管理部門の案件を専門的に扱っている
- ミドル層のみではなくシニア層(50歳以上)の案件にも力を入れている
職種専門型の転職エージェントになりますので、他の総合型エージェントとの併用をおススメします。
ロバート・ウォルターズ
ロバート・ウォルターズはロンドンに本拠地を構える外資系・グローバル企業特化型エージェントです。
わたしは5年以上登録しておりますが、ここ数年はわたしのお付き合いのある転職エージェントの中で一番多くの案件をご紹介いただいています。
わたしが実感しているロバート・ウォルターズのメリットは以下の5つです。
- 外資系の案件が豊富
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い
- 実務経験があればTOEICのスコアを問われない
外資系企業を選択肢に入れている方は登録必須の転職エージェントと言えると思います。
エンワールド・ジャパン
エンワールドも外資系・グローバル企業特化型エージェントで、わたしは登録して10年以上になります。入社後の活躍までサポートすることをアピールしており、わたしも実際に入社後にトラブルを解決していただいたことがあります。
わたしが実感しているエンワールドのメリットは以下の5つです。
- 外資系・グローバル企業の案件に特化
- 転職後のフォロー体制が充実
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い